循環器疾患
貧血(Anemia)
2025/8/2
1. 特徴
貧血とは、血液中の赤血球・ヘモグロビンが減少し、体内に十分な酸素が供給されなくなる状態です。
日本では特に女性に多く、慢性的な疲労感や冷え・立ちくらみなど「何となく不調」の背景にあることが少なくありません。
単なる「鉄分不足」とされがちですが、栄養・消化・吸収・代謝・出血傾向などの複合的な問題が隠れていることも多く、根本改善には体質全体の見直しが必要です。
2. 原因
鉄欠乏
月経過多・偏食・吸収障害・出血性疾患など
ビタミンB12・葉酸不足
胃の萎縮・胃切除・菜食・消化機能低下
慢性疾患・炎症
腎臓病・自己免疫疾患・がんなど
骨髄異形成
血液細胞の産生障害
溶血・出血性疾患
赤血球の破壊や喪失
3. 症状
慢性的な疲労感・倦怠感
動悸・息切れ・めまい・立ちくらみ
顔色が悪い・青白い
爪が割れやすい・舌が平ら(鉄欠乏)
食欲低下・集中力の低下
頭痛・肩こり・冷え・抑うつ感
4. 分類(代表的なもの)
鉄欠乏性貧血
最も多い。女性に多く、栄養・出血が原因
巨赤芽球性貧血
B12・葉酸欠乏による。神経症状も伴う
溶血性貧血
赤血球が壊される。黄疸・脾腫を伴う
再生不良性貧血
骨髄の造血機能低下。重症化の恐れあり
腎性貧血
腎臓病によるエリスロポエチン分泌低下
5. 診断方法
血液検査:ヘモグロビン、ヘマトクリット、赤血球数
フェリチン(鉄の貯蔵量)、血清鉄、TIBC
ビタミンB12、葉酸
網赤血球数、LDH、ビリルビン(溶血性貧血の評価)
骨髄検査(必要時)
6. 治療方法(西洋医学)
鉄欠乏性貧血
鉄剤内服(クエン酸第一鉄など)
消化器症状がある場合、注射(静注・筋注)に切り替え
原因疾患(婦人科出血・胃腸疾患など)の治療も重要
巨赤芽球性貧血
ビタミンB12・葉酸の補充(内服または注射)
その他
原因疾患の治療(慢性炎症・腎疾患・出血)
栄養・生活改善の併用が不可欠
7. 予後と注意点(西洋医学)
治療で数値は改善しても、根本原因が残れば再発しやすい
鉄剤による便秘・胃痛・吐き気などの副作用が継続治療を妨げることも
鉄を補っても吸収されなければ無意味 → 消化・吸収・代謝力がカギ
8. 東洋医学での解釈
貧血は、東洋医学では以下のように捉えられます
血虚型:血が不足し、顔色不良・めまい・眠りの質の低下
脾虚型:消化吸収力が弱く、栄養をうまく「血」に変えられない
肝血虚型:女性によく見られ、情緒不安・目の疲れ・生理不順を伴う
腎精不足型:加齢・慢性疾患・出産などで根源的エネルギーが不足
ポイントは、「血はつくる力、巡る力、保つ力」が整ってこそ健全であるという視点。
9. 鍼灸でのアプローチ
当院では、以下のような統合的施術を行っています
● 消化・吸収力の強化
脾胃を補うツボ(足三里、中脘、脾兪、胃兪)を使い、鉄や栄養の吸収力を底上げ
● 造血・血虚への対応
肝血を補う(肝兪、太衝、血海)
腎精を支える(腎兪、太渓、命門)
女性には三陰交・関元・次髎などを組み合わせて血のめぐりを調整
● 自律神経・精神面の安定
百会、神門、内関などで眠りの質・情緒の安定もサポート
10. 参考資料
日本臨床検査医学会「貧血の診療ガイドライン」
https://www.jslm.org/books/guideline/36.pdf
まとめ
貧血は、「血が足りない」だけでなく、「つくれない」「巡らない」「失いやすい」など、体の働き全体にまつわる問題です。
鉄を補うだけで終わらせず、体の土台(脾・肝・腎)のバランスを整えることが本質的な改善につながります。
東洋医学では「血は気の母・気は血の帥」とされ、血と気を一緒に整えてこそ、体は真に回復すると考えます。
「体質を変えながら、血をつくる」
あなたの中から、めぐりの力を育てていきましょう。
当院では患者の利益を最優先に考えていますので、東洋医学に理解のある医師、病院からの連携、相談を歓迎しております。
※当院では、医学的な診断・治療・医療的アドバイスは一切行っておりません。鍼灸施術は医療行為ではなく、効果には個人差があります。
※持病をお持ちの方、治療中の方には、医療機関の受診・継続的な通院を強く推奨しています。
※当院の施術は、病気そのものへの治療ではなく、症状の緩和や体質改善、生活の質の向上を目的としています。
※症状や医療機関での治療状況によっては、医師の診断・同意書・連携が必要となる場合があります。

▼ 岡田家鍼灸院 -大分 湯布院の古民家美術館を改装した空間-
痛み・不調・手術前のコンディショニング・手術後のケア・トータルケア・養生リトリート
https://okadayaclinic.jp
▼ What fits me Academy -統合医学の知恵で体作り-
楽に簡単に結果が出る、知識の力。賢い未来の投資
https://allokada.com
▼ 岡田式低負荷運動 -誰でも出来る、体に優しい運動法-
https://acunet.jp
▼ ヘルスコンサル -自分を知り、健康を管理する-
https://okada-consultant.com
▼ その他のお問い合わせ・仕事依頼・取材等
→ support@allokada.com
Youtube 「The Healing 岡田 裕嗣」
https://www.youtube.com/@yujinz
