循環器疾患
脳動脈瘤(Cerebral Aneurysm)
2025/8/2
1. 特徴
脳動脈瘤とは、脳内の動脈がこぶ状に膨らんだ状態で、主に脳の動脈分岐部に形成されます。
通常は無症状ですが、破裂するとくも膜下出血を起こし、突然の激しい頭痛・意識障害・死亡リスクに至る重大な疾患です。
未破裂動脈瘤は偶然の検査で見つかることが多く、その大きさや部位に応じて治療・経過観察の判断が求められます。
2. 原因
高血圧:動脈への負荷が持続し、血管壁が弱くなる
喫煙・飲酒:血管内皮へのダメージと動脈硬化促進
遺伝的要因:家族歴があるとリスク上昇
動脈硬化:血管の柔軟性低下
女性・閉経後:ホルモンの変化による血管脆弱化
その他:外傷、感染、結合組織疾患(マルファン症候群など)
3. 症状
未破裂動脈瘤では、通常症状はありませんが、大きくなると
頭痛・目の奥の痛み
眼瞼下垂・複視(視神経の圧迫)
平衡感覚の低下、めまい(まれ)
破裂すると:
突然の強烈な頭痛(バットで殴られたような)
吐き気・嘔吐
意識障害・けいれん・麻痺
命に関わる緊急事態(くも膜下出血)
4. 分類(テキスト形式)
脳動脈瘤は以下のように分類されます
形状による分類:
「嚢状動脈瘤(袋状)」が最も一般的で、分岐部にできやすい。
「紡錘状動脈瘤(紐状)」は血管が全体的に膨らむタイプ。大きさによる分類:
5mm未満の小型動脈瘤は破裂リスクが低く、10mm以上の大型動脈瘤はリスク高。25mm以上は“巨大動脈瘤”とされる。部位による分類:
前交通動脈・内頚動脈・中大脳動脈・椎骨脳底動脈など。
部位により破裂リスクと治療方法が異なる。
5. 診断方法
MRI/MRA:非侵襲的に動脈瘤の有無を確認
CT/CTA:破裂時や石灰化の有無を確認
脳血管撮影(DSA):最も詳細な検査。治療前に実施される
家族歴がある場合は定期スクリーニングが推奨
6. 治療方法(西洋医学)
観察(経過観察)
小さく、リスクが低い場合は半年〜1年ごとの画像評価
禁煙・血圧管理・生活指導を徹底
外科的治療
クリッピング術:開頭し、動脈瘤の根元を金属クリップで閉鎖
コイル塞栓術:血管内からカテーテルで動脈瘤内にコイルを詰めて閉鎖
フローダイバーター:新しいステント治療(大型・難治性に使用)
7. 予後と注意点(西洋医学)
破裂前であれば、適切な管理で一生破れず過ごせる場合も多い
破裂後は死亡率が30~50%と高く、早期治療が必須
再発防止には、血圧・ストレス・生活環境の見直しが不可欠
8. 東洋医学での解釈
脳動脈瘤は、東洋医学では以下のように考えられます
肝陽上亢型:ストレス・怒りで“肝”の気が上昇し、頭部に血が集中 → 血管の圧迫・緊張に
瘀血型:気血の流れが滞り、血管に“血の塊”が生じやすい状態
腎陰虚型:加齢・ホルモン変化により血管の潤い・柔軟性が失われる
痰湿型:飲食の乱れや代謝不全により、血管内に“濁り”が溜まりやすくなる
東洋医学では、「血管は“血”の通り道=“道”が汚れれば詰まり、膨らむ」と捉え、“巡り”と“質”の両面から整えることが基本方針です。
9. 鍼灸でのアプローチ
当院では以下のような施術を実施しています
● 体質別アプローチ
肝陽上亢型:太衝・百会・肝兪で肝気の鎮静
瘀血型:膈兪・血海・三陰交などで巡りの促進
腎陰虚型:腎兪・太谿・命門などで陰の補充と血管の潤いを取り戻す
● 自律神経と血圧の安定
百会・神門・内関・太渓で交感神経の緊張を緩和し、頭部への過剰な血流集中を防ぐ
吸玉・温灸・耳鍼なども併用し、頭に昇った気を下げる施術を行う
10. 参考資料
日本脳卒中学会「脳卒中治療ガイドライン2021」
https://www.jsts.gr.jp/img/guideline2021_kaitei2025_kaiteikoumoku.pdf
まとめ
脳動脈瘤は、「いつか破れる」ものではなく、
今から整えることで“破れない体質”を目指すことができる疾患です。
西洋医学の高度な画像・手術技術に加えて、
東洋医学の「未病を治す」という発想を組み合わせることで、
脳血管を守りながら、生涯を健やかに過ごす選択肢が広がります。
“破れたとき”よりも、“破れる前”に。
今、あなたの体の声に耳を傾けてみませんか?
当院では患者の利益を最優先に考えていますので、東洋医学に理解のある医師、病院からの連携、相談を歓迎しております。
※当院では、医学的な診断・治療・医療的アドバイスは一切行っておりません。鍼灸施術は医療行為ではなく、効果には個人差があります。
※持病をお持ちの方、治療中の方には、医療機関の受診・継続的な通院を強く推奨しています。
※当院の施術は、病気そのものへの治療ではなく、症状の緩和や体質改善、生活の質の向上を目的としています。
※症状や医療機関での治療状況によっては、医師の診断・同意書・連携が必要となる場合があります。

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