循環器疾患
脂質異常症(Dyslipidemia)
2026/1/11
1、概要
脂質異常症は、血液中のLDLコレステロールや中性脂肪が基準値を超えた状態を指します。
多くの人は「脂の病気」と考えるが、実際は脂そのものよりも、代謝の処理能力が壊れていることが本体です。
自覚症状はほぼなく、放置すると動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まる。
2、原因
脂質異常症の原因は、食事内容よりも生活構造の歪み。
・糖質過多
・果糖の摂取過剰
・運動不足
・睡眠不足
・慢性的ストレス
・腸内環境の乱れ
・肝臓の解毒・代謝疲弊
油を控えても改善しない人が多いのは、脂ではなく糖の処理不全が主犯だからである。
3、メカニズム
糖質や果糖が過剰になると、肝臓はそれを中性脂肪に変換し、VLDLとして血中へ放出する。
このVLDLが分解されてLDLが増え、血管内に滞留する。
さらにインスリン抵抗性が進むと、脂肪の燃焼が起こらず、血液中に脂質が溢れ続ける。
脂質異常症は、血液が汚れているのではなく、肝臓と筋肉の代謝回路が詰まっている状態である。
4、現代医学の治療法
主に使用されるのは以下の薬剤。
・スタチン系薬
・エゼチミブ
・フィブラート系薬
・EPA製剤
これらは数値を下げる点では有効だが、生活構造が変わらなければ中止後にすぐ戻る。
5、現代医学の課題と未来の医療
現在の医療はLDL値だけを追いかける傾向が強い。
しかし本質は、
・なぜ脂が燃えなくなったのか
・なぜ肝臓が中性脂肪を作り続けるのか
この構造に踏み込まなければ根本改善は起こらない。
今後は、腸内環境、インスリン感受性、筋肉量、睡眠の質まで含めた代謝全体を再設計する医療が必要になる。
6、東洋医学の視点
東洋医学では脂質異常症を、
・痰湿
・瘀血
・脾虚
・肝鬱
といった概念で捉える。
巡らず、溜まり、処理できない体に変わった結果として、血中に脂が溢れる。
脂質異常症は血の問題だけではない。巡りの問題でもあります。
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