精神疾患

不眠症(Insomnia)

2025/8/2

1. 特徴

不眠症とは、眠りにつけない・途中で目が覚める・朝早く目覚める・眠った感じがしないなどの睡眠トラブルが持続し、日中の疲労・集中力低下・イライラ・うつ感など生活に支障をきたす状態を指します。

一時的なストレスによるものから、慢性化して生活の質を著しく低下させるものまでさまざまで、高齢者やストレスの多い働き盛りの世代に多い傾向があります。


2. 原因

  • 精神的ストレス(仕事・人間関係・家族問題など)

  • 自律神経の乱れ・交感神経の過活動

  • 加齢による睡眠構造の変化(深い睡眠が減る)

  • スマホ・PCなどのブルーライト・夜更かし

  • カフェイン・アルコール・喫煙習慣

  • うつ病・不安障害などの精神疾患

  • 薬剤性(ステロイド・降圧薬など)


3. 症状

  • 寝つけない(入眠障害)

  • 夜中に目覚める(中途覚醒)

  • 朝早く起きてしまう(早朝覚醒)

  • 眠った感じがしない(熟眠障害)

  • 日中の倦怠感、集中力の低下、眠気

  • イライラ・抑うつ・食欲低下など情緒面の変調


4. 分類

一過性不眠
数日〜1週間以内。ストレス・環境変化が主因

短期不眠
1〜4週間以内。イベント・仕事・悩みが主因

慢性不眠
1か月以上。体質化・習慣化・精神的要因など

その他
精神生理性・器質性・薬物性・原発性 などに細分類される


5. 診断方法

  • 医師による問診・睡眠日誌・質問票(ISIなど)

  • actigraphy(活動量計)での睡眠リズム評価

  • PSG(ポリソムノグラフィ)検査(疑わしい疾患がある場合)

  • 抑うつ・不安症状の併存評価(HADS、SDSなど)


6. 治療方法(西洋医学)

薬物療法

  • 睡眠導入剤(ベンゾジアゼピン系/非ベンゾ系)

  • メラトニン受容体作動薬(ロゼレムなど)

  • オレキシン受容体拮抗薬(ベルソムラなど)

  • 併存疾患があれば、抗うつ薬・抗不安薬など

※ただし、依存・耐性・ふらつき・翌日残存などの副作用に注意が必要

非薬物療法

  • 認知行動療法(CBT-I):エビデンスに基づく第一選択

  • 睡眠衛生指導(生活習慣・環境整備)

  • 光療法・運動療法・栄養療法などを併用


7. 予後と注意点(西洋医学)

  • 一過性の不眠は自然に改善することも多い

  • 慢性化すると、薬に依存しやすく、症状が複雑化

  • 心身両面のサポートが必要

  • 不眠はうつ病・高血圧・糖尿病・認知症のリスク因子にもなるため、早期対応が重要


8. 東洋医学での解釈

不眠は、東洋医学では以下のように分類されます

  • 心脾両虚型:考えすぎ・疲労から気血が不足し、心が養われず眠れない

  • 肝鬱化火型:ストレスが溜まり、肝の気が上にのぼって熱となり眠れない

  • 心腎不交型:心と腎の連携が取れず、精神が安定しない

  • 痰熱内擾型:飲食の乱れ・体内の湿熱が神明を乱す

東洋医学では「眠り=神(しん)の安らぎ」と捉え、心・肝・腎・脾のバランスを整えることで自然な眠りを回復させます。


9. 鍼灸でのアプローチ

当院では以下のようなアプローチを行っています

● 自律神経の調整

  • 百会・神門・内関・安眠・太渓などで精神安定と副交感神経優位へ

  • 頭部〜背中〜手足を連携して調整

● 気血の巡りを整える

  • 足三里・三陰交・脾兪・肝兪などで脾胃や肝気の巡りをサポート

  • 気滞・血瘀タイプには太衝・血海なども併用

● 生活指導・呼吸法

  • 入浴、香り、光環境、食事タイミングなども個別アドバイス

  • 呼吸法・瞑想・耳ツボ・お灸セルフケアの提案


10. 参考資料


まとめ

不眠症は、「眠れない」という表面的な悩みの奥に、日中のストレス・生活の乱れ・心身のアンバランスが隠れています。

薬だけでは眠れない人が増えている今、“眠れる体質”を育てることが本質的な改善への鍵です。

東洋医学では、眠りを「全身の巡りと心の静まり」と捉え、神(しん)を安らげる体を整えることを目指します。

今夜から、あなたの眠りが少しずつ深くなりますように。

当院では患者の利益を最優先に考えていますので、東洋医学に理解のある医師、病院からの連携、相談を歓迎しております。

※当院では、医学的な診断・治療・医療的アドバイスは一切行っておりません。鍼灸施術は医療行為ではなく、効果には個人差があります。
※持病をお持ちの方、治療中の方には、医療機関の受診・継続的な通院を強く推奨しています。
※当院の施術は、病気そのものへの治療ではなく、症状の緩和や体質改善、生活の質の向上を目的としています。
※症状や医療機関での治療状況によっては、医師の診断・同意書・連携が必要となる場合があります。


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西洋医学としての基本情報、東洋医学での解釈、視点の2つで記事を書いています。
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岡田家鍼灸院 由布院本院
Okada Family Acupuncture & Moxibustion
Clinic Yufuin

2016年に東京で開業した院を移転、
2023年12月、自然に囲まれた大分県、由布院。
由布岳のふもとに新たな拠点を開院しました。
Originally opened in Tokyo in 2016,
the clinic was relocated to Yufuin, Oita in December 2023.
Now based at the foot of Mount Yufu, it offers care in a serene, natural setting.

住所
Address

大分県由布市湯布院町川上1266-8
1266-8 Kawakami, Yufuin-cho, Yufu City,
Oita Prefecture Japan

Tel

+81 090-7525-8781

営業時間
Business Hours

午後1時ー6時 完全予約制
13:00-18:00 (on) a subscription-only system

営業日
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月曜日〜日曜日(休業日なし)
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