筋骨格系疾患
足の痺れ・しびれ(Leg Numbness)
2025/8/2
1. 特徴
足のしびれとは、感覚が鈍い・ピリピリする・感覚がない・締め付けられるような違和感など、感覚異常を中心とする症状の総称です。
一時的な血流障害で起こることもあれば、神経の圧迫・内臓疾患・脊椎疾患・血管障害・ストレス性など、原因は多岐にわたります。
特に慢性的に続くしびれや片側のみのしびれは、神経系の病気のサインである可能性があり、早期の鑑別と対処が重要です。
2. 原因
足のしびれは、以下のような原因に分類されます
神経圧迫:椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症・坐骨神経痛など
末梢神経障害:糖尿病性ニューロパチー・帯状疱疹後神経痛
血行障害:閉塞性動脈硬化症、静脈瘤
筋膜・関節由来:梨状筋症候群、股関節の可動制限など
脳・脊髄疾患:脳梗塞、脊髄腫瘍、多発性硬化症など
精神的・自律神経的要因:ストレス、冷え、心因性しびれ
栄養障害・薬剤性:ビタミンB群不足、抗がん剤の副作用など
3. 症状
足先・足裏・ふくらはぎのしびれ(左右差があるか重要)
ピリピリ・ジンジン・締め付け・熱感・冷感
長時間立つと悪化/休むと軽快(神経or血流性)
腰痛・坐骨神経痛を伴う場合も
感覚だけでなく、筋力低下・歩行障害を伴う場合は要注意
4. 分類(テキスト形式)
足のしびれは、以下のように分類されます
神経性のしびれ
神経の圧迫や損傷が原因で、ピリピリと鋭い感覚が特徴。椎間板ヘルニアや坐骨神経痛など。血流性のしびれ
長時間の圧迫・冷え・動脈硬化によるもので、重だるい感覚や冷感が強い。代謝・栄養性のしびれ
糖尿病、ビタミンB1・B12不足などによるもの。手足の末端に左右対称に出やすい。中枢性のしびれ
脳や脊髄の病変が原因。広範囲かつ症状が多彩で、運動障害を伴うこともある。心因性のしびれ
検査では異常がないが、ストレスや不安によって感覚異常が出るケース。
5. 診断方法
問診・視診・触診(範囲・左右差・誘発動作の有無)
神経学的テスト(SLR、Kemp、Tinelなど)
血液検査(糖尿病、ビタミン欠乏、甲状腺機能など)
MRI/CT(脊椎や脳の評価)
神経伝導速度検査・ABI(血管評価)
6. 治療方法(西洋医学)
原因疾患の治療(ヘルニア・糖尿病・閉塞性動脈硬化など)
薬物療法:プレガバリン、ビタミンB群、消炎鎮痛薬など
リハビリ・ストレッチ:神経の滑走性改善
ブロック注射:神経根・仙骨・星状神経節など
心理的サポート・自律神経療法(心因性の場合)
7. 予後と注意点(西洋医学)
一過性のしびれは回復することもあるが、原因を放置すると慢性化・筋力低下を伴うリスクあり
中枢神経性・血管性の場合は進行を防ぐための早期対応が必須
神経は一度損傷すると回復に時間がかかるため、生活習慣・食事・リハビリの継続が重要
8. 東洋医学での解釈
東洋医学では、足のしびれを以下のように分類して捉えます
痺証(ひしょう):風・寒・湿の邪が経絡に侵入し、巡りを妨げることで生じる
瘀血型:血の滞りにより経絡が通らず、感覚異常が起こる
腎虚型:腎が弱まり、骨・髄・神経の働きが低下(加齢・慢性病)
脾気虚型:脾の運化失調で四肢に十分な栄養が届かない
肝血虚型:筋と神経の滋養が足りず、末端の感覚異常に
東洋医学では、「しびれ=巡りが滞っているサイン」と捉え、気血の通り道(経絡)を整え、体質から改善していきます。
9. 鍼灸でのアプローチ
当院では以下のような施術を行っています
● 神経症状の緩和
阿是穴・承山・崑崙・腰腿点などで神経の興奮を鎮める
陽陵泉・委中・足三里で下肢の巡りを改善
● 根本体質の補正
腎兪・命門・太谿:腎精を補い、神経・骨の安定化
膈兪・血海・三陰交:瘀血を除き、気血の巡りを回復
脾兪・中脘・足三里:消化吸収の底上げによる血の生成
● 自律神経・心因性への対応
神門・内関・百会などで精神的ストレスの緩和と交感神経過活動の抑制
まとめ
「足のしびれ」は、“どこかが詰まっている”という体の声。
神経? 血管? 代謝? それとも心?
統合医療では、「出ている場所」だけでなく、「なぜ出ているのか」に丁寧に向き合い、構造・巡り・体質・感情の全体から整えていきます。
検査で異常がなくても、症状があるなら必ず理由があります。
今のしびれが、「これからの体を整える合図」になるよう、一緒に向き合っていきましょう。
当院では患者の利益を最優先に考えていますので、東洋医学に理解のある医師、病院からの連携、相談を歓迎しております。
※当院では、医学的な診断・治療・医療的アドバイスは一切行っておりません。鍼灸施術は医療行為ではなく、効果には個人差があります。
※持病をお持ちの方、治療中の方には、医療機関の受診・継続的な通院を強く推奨しています。
※当院の施術は、病気そのものへの治療ではなく、症状の緩和や体質改善、生活の質の向上を目的としています。
※症状や医療機関での治療状況によっては、医師の診断・同意書・連携が必要となる場合があります。

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