筋骨格系疾患

腰椎すべり症(Lumbar Spondylolisthesis)

2025/8/2

1. 特徴

腰椎すべり症とは、腰椎(腰の骨)の1つが、前方や後方にずれてしまう状態です。
ずれによって神経が圧迫されると、腰痛や下肢のしびれ、歩行困難などの症状が出現します。

女性・高齢者に多く、立ち仕事や前屈み作業が多い人、または加齢や姿勢不良が要因になることが多いです。


2. 原因

変性すべり症(中高年女性に多い)
加齢により椎間板や靱帯が弱くなり、骨が前方へずれる

分離すべり症(若年〜中年男性に多い)
腰椎の疲労骨折(腰椎分離症)により不安定化

外傷性・奇形性・病的すべり症
外傷、腫瘍、感染などによる骨の変形


3. 症状

  • 腰の重だるさ・痛み・抜けるような感覚

  • 下肢のしびれ・放散痛(坐骨神経痛様)

  • 立ちっぱなし・歩行で悪化し、前かがみで楽になる(間欠性跛行)

  • 長時間の座位・起床時にこわばり

  • 背骨の異常な反り、骨盤の前傾


4. 分類(Meyerding分類:前方へのすべりの重症度)

Grade I 25%未満
Grade II 25~50%
Grade III 50~75%
Grade IV 75%以上(まれ)


5. 診断方法

  • X線(立位・屈曲・伸展):すべりの有無・進行の評価

  • MRI:神経圧迫の有無、椎間板・神経の状態を把握

  • CT:骨の変形や分離の有無の詳細確認

  • 神経学的検査(感覚・筋力・反射)


6. 治療方法(西洋医学)

保存療法(多くの例で第一選択)

  • 安静・体幹バランスの見直し

  • 消炎鎮痛薬・筋弛緩薬

  • コルセット装着による腰部固定

  • 理学療法(ストレッチ・筋トレ・姿勢指導)

手術療法(保存療法で改善しない重症例)

  • 脊椎固定術+除圧術(神経の圧迫を解除+すべり部位の安定化)

  • 分離部が不安定な場合、骨移植・スクリュー固定を行う


7. 予後と注意点(西洋医学)

  • 軽症は適切なリハビリ・生活習慣の見直しで改善可能

  • 重症化すると歩行困難・排尿障害などのリスク

  • 手術後も、再発予防には腹筋・背筋・骨盤周囲の筋力維持が重要


8. 東洋医学での解釈

腰椎すべり症は、東洋医学では以下のように捉えます

  • 腎虚型:骨・関節・髄を養う“腎”の力が低下 → 骨が弱く、支えきれない

  • 気滞血瘀型:すべりにより血流・気の巡りが阻害され、慢性痛・しびれに

  • 寒湿型:冷え・湿気による筋・関節の収縮、動きの悪さ

  • 肝腎不足型:加齢・慢性疲労で肝血と腎精が不足 → 筋骨が脆弱に

東洋医学では、「骨=腎、筋=肝」とされ、骨と筋のバランスが崩れた状態として総合的に評価します。


9. 鍼灸でのアプローチ

当院では以下のような統合的アプローチを実施しています

● 痛みとしびれの緩和

  • 腎兪・命門・腰眼・委中・阿是穴などで神経圧迫の緩和と鎮痛

  • 足の経絡(膀胱経・胆経)を使い、下肢のしびれ・冷感に対応

● 骨格と筋肉の支えの再構築

  • 足三里・太渓・三陰交・中極などで腎・脾を補い、筋力・骨力を強化

  • 骨盤調整・体幹の安定を意識した手技や温灸を併用

● 再発予防のための生活指導

  • 枕・寝具・座位姿勢・歩き方

  • 簡単なセルフトレーニング・呼吸法の指導


10. 参考資料


まとめ

腰椎すべり症は、「骨がずれた=動けない」ではなく、
「骨がずれるまでの体の崩れ」に気づき、整えるチャンスでもあります。

統合医療では、
● 構造の安定(骨・筋)
● 気血の巡り(瘀血・冷え)
● 自律神経・ホルモン(腎・肝)
の3軸から、症状の軽減と再発予防に取り組みます。

「手術しかない」と言われる前に、自分の身体を取り戻す選択肢を持ちませんか?

当院では患者の利益を最優先に考えていますので、東洋医学に理解のある医師、病院からの連携、相談を歓迎しております。

※当院では、医学的な診断・治療・医療的アドバイスは一切行っておりません。鍼灸施術は医療行為ではなく、効果には個人差があります。
※持病をお持ちの方、治療中の方には、医療機関の受診・継続的な通院を強く推奨しています。
※当院の施術は、病気そのものへの治療ではなく、症状の緩和や体質改善、生活の質の向上を目的としています。
※症状や医療機関での治療状況によっては、医師の診断・同意書・連携が必要となる場合があります。


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西洋医学としての基本情報、東洋医学での解釈、視点の2つで記事を書いています。
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岡田家鍼灸院 由布院本院
Okada Family Acupuncture & Moxibustion
Clinic Yufuin

2016年に東京で開業した院を移転、
2023年12月、自然に囲まれた大分県、由布院。
由布岳のふもとに新たな拠点を開院しました。
Originally opened in Tokyo in 2016,
the clinic was relocated to Yufuin, Oita in December 2023.
Now based at the foot of Mount Yufu, it offers care in a serene, natural setting.

住所
Address

大分県由布市湯布院町川上1266-8
1266-8 Kawakami, Yufuin-cho, Yufu City,
Oita Prefecture Japan

Tel

+81 090-7525-8781

営業時間
Business Hours

午後1時ー6時 完全予約制
13:00-18:00 (on) a subscription-only system

営業日
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